1999年1月に私自身、夫を亡くしました。難治性と考えられる特異なガンでこの世を去った夫の死は、思っていた以上にとても辛く、「なぜ?」「どうして、私になの?」という思いが時に湧き上がり、悲嘆の罠にはまり、抜け出すことは容易にはできませんでした。「生きている意味って、なんだろう」という思いにとらわれ、苦しさから逃れたい一心で渡米しました。ある州で出会ったのが「悲嘆ケア」でした。
公的に援助が認められているアメリカに比べて日本では、患者のケアはなされていても、遺族のケアはなされていないのが現実です。アメリカで学んだそのままのケアではなく、日本人の死別反応の特徴をふまえた「悲嘆回復ワークショップ」を立ち上げました。また英国研修も経験しました。
悲嘆に苦しんでいる方が少しでも、辛い悲しみから抜け出して頂ければと思います。
宮林 幸江
東京医科歯科大学 大学院修士、博士号取得 福島県立医科大学 看護学部 講師 茨城県立医療大学 看護学部 成人看護学 助教授を経て 宮城大学 看護学部 老年看護学 教授 自治医科大学 看護学部 教授 東北福祉大学 保健看護学科 教授 |
取り寄せがかなり難しい研究論文を許可を得てネット上に公開しています。